文献
日本ジョージ・エリオット協会では文献委員が、日本におけるジョージ・エリオットに関する文献の調査、整理・収集を行っています。
ここに掲載している文献データは、日本ジョージ・エリオット協会の会員から寄せられた情報及び文献委員の調査によって整理された、2000年1月から2017年6月までのものを掲載しています。
これらのデータは、既に学会誌『ジョージ・エリオット研究』第4号~第17号に掲載された書誌データに、その後に寄せられた情報や調査等で判明した修正事項・追加項目を加筆したものとなっています。
文献委員が調査、整理・収集を行っているのは、2000年以降の文献だけではありません。2000年以前のものも含め、明治時代から現在にいたるまでの、日本におけるジョージ・エリオットに関する文献を広く調査しています。ジョージ・エリオットに関する情報がありましたら、どんな些細なことでも構いませんので、文献委員までお知らせください。
【文献データ】
"But in the course of that survey
her eyes met Deronda's"
George Eliot Archive
edited by Beverley Park Rilett
https://GeorgeEliotArchive.org
"Maggie Tulliver rescues Tom"
George Eliot Archive
edited by Beverley Park Rilett
https://GeorgeEliotArchive.org
協会会員による『ジョージ・エリオット全集』 彩流社 全10巻(全12冊予定)
2024年5月12日
[監修:内田 能嗣・海老根 宏]
『1 牧師たちの物語』
小野 ゆき子・池園 宏・石井 昌子 訳
[解説:惣谷 美智子] (2014年)
『3 フロス河畔の水車場』
植松 みどり 訳
[解説:植松 みどり] (2022年)
『4 サイラス・マーナー、ジューバルの伝説』
奥村 真紀・清水 伊津代 訳
[解説:清水 伊津代] (2019年)
『5 ロモラ』
原 公章 訳
[解説:原 公章] (2014年)
『6 急進主義者フィーリクス・ホルト』
冨田 成子 訳
[解説:海老根 宏] (2011年)
『7 ミドルマーチ 上・下』
福永 信哲 訳
[解説:福永 信哲] (2024年)
『8 ダニエル・デロンダ 上・下』
藤田 繁 訳
[解説:藤田 繁] (2021年)
『9 スペインのジプシー、とばりの彼方、ジェイコブ兄貴』
前田 淑江・早瀬 和栄・大野 直美 訳
[解説:玉井 暲・廣野 由美子](2014年)
『10 詩集』
会田 瑞枝・阿部 美恵・大田 美和・
大竹 麻衣子・永井 容子・谷田 恵司 訳
[解説:大田 美和] (2014年)
『サイラス・マーナー』の英語教科書出版に際して
"George Eliot Silas Marner: The Weaver of Raveloe"
2018年3月31日
エリオット小説の英語教科書出版事業の一環として『サイラス・マーナー』教科書は、日本ジョージ・エリオット協会二十周年記念事業として企画されました。協会としてはエリオット小説を大学英語教科書として提供するに当たっては、当節の大学英語教育を取り巻く状況を慎重に勘案したうえで判断しました。ご存じのように、英語教科書出版業界と大学では実用的な英語教材への掛け声が鳴り響いています。コミュニケーションの手段としての英語の要請は否定すべくもありません。しかし、振り子が実用的な英語の強調に極端に振れて、豊かな英語を、辞書を引きつつ、じっくりと読み解き、音読し、対話し、これによって異文化理解を深める観点はないがしろにされている嫌いがないとも言い切れません。そのような趨勢に流されることなく、大学の英語教育が本来もつべき多彩な役割を果たすことが、今こそ肝要であると考えます。
この教科書を吟味していただければ、エリオットの英語の端正さと豊かさを、改めてご理解いただけるのではないかと存じます。抜粋された部分は、小説の基本的テーマを損なわず、しかも大学生にも理解し得る素材になるよう、注意深く選りすぐられ、注にも細心の注意が払われています。エリオットの英語は、とりわけ、文脈を外してはその豊かさが味わえませんので、省略された部分のあらすじ説明と、取り上げられた部分の主旨説明は入念に行われています。作家の業績の概観も含めて、全体としては心血を注いだ教科書になっていると自負しています。
本書は教養英語教科書としてばかりではなく、専門教育における文化・文学教育の素材としても活用できるものと期待しております。設問などをご利用になったり、あるいは、教員の裁量に従って、音読練習やエッセー課題などを自由に課したりすることができるように配慮されています。それぞれに創意工夫をされてお使いいただければ幸いです。
本書の今後の行方を見守りつつ、『サイラス・マーナー』に続く英語教科書として、私どもは『フロス河の水車場』の教科書出版を検討しています。この企画が大学英語教育の趨勢に一石を投じるきっかけになればと念じています。人間教育の一環として大学英語教育に携わっておられる皆様のご理解とご愛顧を切にお願い申し上げます。
会長 福永 信哲
副会長 大嶋 浩、田中 淑子
顧問 植松 みどり、内田 能嗣、海老根 宏
藤井元子先生訳『ミドルマーチ』販売について
2005年1月5日
本協会発足当時からの会員であられ、2004年7月にご逝去された藤井元子先生が、個人全訳『ミドルマーチ』上・中・下巻を、2004年5月に完成出版されました。神戸女学院大学で開催された第8回全国大会会場でお知らせしたように、本協会は生前の先生のご好意により、そのうち30セットの寄贈を受けました。理事会・運営委員会で検討の結果、そのうち1セットは協会で保存し、さらに1セットは藤井先生の所属された同窓会にご寄贈いたしました。そこで、残りの28セットについては、希望される会員の皆様に先生のご本を、1セット(3冊)3,000円で販売することにいたしました。2005年1月15日現在、そのうち10セットが販売済みです。つきましては、ご希望される会員の方は、事務局まで電話、メール、FAX、お問い合わせWebフォーム等で、お送り先をお知らせください。ご連絡いただき次第、着払いの方式でお送りいたします。その際、振込用紙を同封いたしますので、ご本が到着次第、協会あてにお振込みください。
なお、残部がなくなり次第、この販売は打ち切らせていただきます。その後は、発行元の(株)オフィス・ユー(電話045-891-6414)にお問い合わせいただくことになります。また、3,000円という価格は本協会独自の設定であることを、ご承知おきください。